最新作「ズームフライ6」について、前作との比較やライバルモデルとの違いを踏まえながら詳しくレビューします。
重さ
前作のズームフライ5は 265g(26.5cm)。
今回ズームフライ6を2足、片方ずつ測定した結果は:
- 238g / 238g / 240g / 241g
- 平均:239g
→ 前作から 約26gの軽量化 に成功。
「ズームフライ」シリーズの中では 最軽量モデル です。

外観
側面に露出した カーボン製FLYPLATE が目を引きます。
アルファフライのエアポッド同様にインパクトがあり、購買意欲を高めるデザイン。
ただし、着地時の最初接地部分でもあるため、安定性の観点ではやや注意が必要です。

アッパー
- 二重構造で軽量
- スウォッシュマークにも小さな通気穴 → 蒸れを軽減
細部まで快適性を意識した作りになっています。


ヒール部分
流行の「脱ぎ履きしやすいハイカット形状」を採用。
一般的にホールド力が弱くなりがちですが、ズームフライ6はボリュームがしっかりあり かかとの収まりは良好。
前作ズームフライ5やライバルフライと比較すると、足首周りのフィット感がより厚みを感じる作りです。




アウトソール
前作のズームフライ5では中央部にZOOM-Xが埋め込まれていましたが、本作は カーボンプレートを露出 させ、存在感を強調しています。
パターンはアルファフライと共通。
ただし、前足部がミッドソールむき出し のため、トレッドが消耗しやすく耐久性はやや低下しています。


ライバルフライとの比較
ズームフライ6
- 湾曲したカーボンプレートを2枚のミッドソールで挟み込む厚底構造
- ミッドソールを排した隙間が縦長にあり、フォアフット着地が必須
- 着地時の安定性を維持するため、アウトソールの横幅は大きい
ライバルフライ
- 外側から接地し蹴り出すスタイル
- 着地ポイントが縦に広く、汎用性が高い

使用感
カーボンプレートにより、しっかりとした反発感。
アシックス「マジックスピード3」に近い感触でした。
アウトソールのヒール部分のオフセットが大きく、フォアフット着地で特に力を発揮します。


まとめ
- カーボンプレート搭載でありながら 240gまで軽量化 → 大きな進化
- ズームフライ3〜5(約265g)ではレースペースを維持しにくかったが、6はレース用ヴェイパーフライ(180g)とのギャップが縮まり、実戦的なトレーニングに活用可能
一方で弱点は 耐久性の低さ。
前足部のアウトソール未搭載により摩耗が早く、ライバルモデルであるアシックスの「マジックスピード」「ハイパースピード」のような縦ライン配置には劣る部分があります。

どのようなランナー向け?
ダイエット目的ではなく、マラソン大会に参加する方向け。体重がある人や週末ランナーは、ペガサス、ボメロ、ストラクチャーなどを選択する方が良いでしょう。
カーボンプレート装備のシューズで走りたいが、予算を2万円以下に抑えたい人。
サブ3~3.5のランナーなら、マラソン本番では軽量なヴェイパーの方が速く走れますが、フルマラソン出場を考えていないランナーの方ならズームフライ6で良いでしょう。
サブ3ランナーの練習用としては、やや耐久性に不安が残ると思います。複数のシューズを所有しメニューごとにシューズを選択する方には用途があるでしょうが、一足で毎日使用すると早い段階で前足部のアウトソールがダメになってしまいます。

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