人気クッションモデル「ボメロ18」に、GORE-TEXを搭載した防水仕様モデルが加わりました。近年、多くのメーカーがランニングシューズにGORE-TEXモデルを展開していますが、その多くは“雨対策”が中心です。


しかし今回のボメロ18 GTXは、単なる防水モデルではありません。雪や凍結路面といった、よりシビアな環境を想定した設計が大きな特徴です。
「冬でも安心して走りたい」
「濡れた路面や凍った道でも滑りたくない」
「でもクッション性や履き心地は妥協したくない」
そんなランナーに向けて、本モデルの特徴を詳しくレビューしていきます。
ボメロ18 GTXとは?通常モデルとの違い
ベースとなっているのは、高いクッション性で人気のボメロ18。そこに防水透湿素材GORE-TEXを内蔵し、全天候型へと進化させたのが本モデルです。
一般的なGTXモデルでは、アッパーの内側にGORE-TEXを配置することで防水性を確保する設計が多く見られます。しかしボメロ18 GTXでは、それに加えてアウトソールも専用設計となっています。
雪道や凍結路面でのグリップ力を高めるため、通常モデルとは異なるトレッドパターンを採用。なお、同じくGTX仕様を展開するNike Pegasus GTXと共通のアウトソールが使われている点も特徴です。


Nikeはトレイルランニングシューズも豊富にラインナップしているため、ボメロ18 GTXは“悪路全般”ではなく、雪面という明確なシチュエーションにフォーカスしている点が興味深いポイントといえるでしょう。
外観|厚底の存在感と都会的なブラックデザイン
外観はNikeらしい洗練されたデザイン。ボリューム感のある厚底シルエットが特徴で、ヒール周りまでしっかりと厚みを持たせています。
カラーリングはブラックで統一。サイドのスウォッシュは控えめで主張は強すぎず、全体として落ち着いた印象に仕上がっています。存在感はありながらも派手すぎないため、ランニング用途はもちろん、タウンユースや通勤用としても使いやすいデザインです。
GORE-TEXのラベルタグはアウトサイドではなくインサイド側にさりげなく配置。シューホール部分にもGORE-TEX表記はありますが、ブラック同系色のため遠目ではほとんど目立ちません。
機能性を前面に押し出すのではなく、あくまで“スマートにまとめる”あたりがNikeらしいバランスです。


アッパー|防水性と快適性のバランス設計
アッパーには通気性に優れたエンジニアードメッシュを採用。足当たりは非常にソフトで、足全体を包み込むようなフィット感があります。
履き口やシュータン周りには厚みのあるパッドを配置し、ホールド感と快適性を両立。ゆったりめの足入れで、ジョグやリカバリーランでもリラックスして履ける仕上がりです。
ノーマルモデルと比較すると、内側にGORE-TEX生地を貼り付けている分、やや硬さを感じます。ただし、防水性を確保するための構造であり、極端に履き心地が損なわれる印象はありません。
生地同士の繋ぎ目にはシールパーツを配置。見た目はシンプルながら、防水機能に抜かりのない設計となっています。
シュータン構造|蒸れ対策を意識した仕様
シュータンは下半分のみGORE-TEX仕様。足首側の上半分は防水機能のない構造です。
全体をGORE-TEXで覆うと蒸れやすくなるため、ランニング用途としてはあえてバランスを重視した設計。防水性と通気性の両立を意識した、実用的なアプローチです。


ミッドソール|ZoomX×ReactXのデュアルフォーム構造
ミッドソールは通常のボメロ18と同様、ZoomXとReactXを組み合わせたデュアルフォーム構造。
- 上層:ZoomX(柔らかく弾む感覚)
- 下層:ReactX(安定感と耐久性)
着地時の衝撃は非常にマイルド。足裏に伝わる感覚は角が取れたように滑らかで、長時間のランでも疲労が蓄積しにくい印象です。
反発は爆発的というよりも穏やかで、自然に前へ転がるロッカー形状によってスムーズな体重移動を実現しています。
なお、サイドにZoomXのロゴが入っている張り出し部分は実際にはReactX素材。安定性を重視した設計思想がうかがえます。


アウトソール|雪道対応STORM TREADを全面採用
通常モデルでは耐久性の高いラバーを主要部に配置していますが、ボメロ18 GTXでは全面にNIKEオリジナルのSTORM TREADを採用。
スタッドレスタイヤのような細かなブロックパターンが特徴で、凍結路面や圧雪路でもグリップ力を発揮します。
小さな突起が多数配置され、トレッドひとつひとつも小さいため、通常モデルより耐久性はやや劣る傾向があります。しかし、その分“滑りにくさ”に特化している点は明確な強みです。
用途を明確にしたことで、他モデルとの差別化が図られています。
重さ|クッション量とのトレードオフ
厚みのあるミッドソールを採用しているため、近年の軽量レーシングモデルと比較すると重量感はあります。内部にGORE-TEXを配置しているため、通常モデルと比べて片側約10g重くなっています。
実測データ
- 26.0cm:289〜293g
- 26.5cm:293〜300g
- 27.0cm:304〜308g
- 27.5cm:315g
ただし、この重さはクッション量と安定感の裏返し。実際の走行ではどっしりとした安心感につながり、ゆったりとしたペースでは大きなデメリットには感じにくいでしょう。
軽快さよりも快適性と安全性を重視するランナー向けの設計です。
履き心地|安心して距離を積み重ねられる
履き心地は通常モデルと同様、柔らかく包み込まれるようなクッション性が印象的です。
着地衝撃が丸く吸収され、足裏や膝への負担が少ない感覚。フィット感も優しく、足を締め付けすぎない設計のため、長時間のランでもストレスが少ない仕上がりです。
スピード練習というよりも、
- 冬場のジョグ
- リカバリーラン
- ロング走
- 悪天候下のトレーニング
といった用途に最適な一足といえます。


用途|全天候型+ビジネス使いも可能
GORE-TEX搭載の防水仕様に加え、雪路面にも対応したアウトソールを備えた本モデルは、まさに全天候型シューズ。
ブラックで統一されたシンプルなデザインのため、ビジネス用途にもなじみやすく、通勤ランにも適しています。
さらに、アッパーの繋ぎ目やシューホール部分にはリフレクト素材を配置。どの方向からの光でも反射する設計となっており、夜間ランニング時の安全性向上にも貢献します。


まとめ|冬ランを本気で考えるなら選択肢に入れたい一足
Nike Vomero 18 GTXは、単なる防水仕様ではなく、雪道という明確なシチュエーションに対応したクッションモデルです。
✔ 高いクッション性
✔ 雪道対応のグリップ力
✔ 防水と通気性のバランス設計
✔ 落ち着いたブラックデザイン
✔ 夜間でも安心のリフレクト配置
軽量性やスピード性能を最優先するモデルではありません。しかし、「冬でも安心して距離を踏みたい」「凍った路面でも滑りたくない」というランナーにとっては非常に頼もしい存在です。
寒さや路面状況を理由に走ることを諦めたくない人へ。
ボメロ18 GTXは、そんな冬のランニングを支えてくれる一足といえるでしょう。

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