キッズシューズの中でも手に取りやすい価格帯で人気の高いニューバランスの「373」と「420」。多くのスポーツ量販店で販売されており、購入の際には見た目や価格の違いで選ぶ方も多いでしょう。
しかし、実際に両モデルを比較すると、デザインや価格だけでなく、履き心地や用途においても明確な違いがあります。
本記事では、373と420の特徴を詳しく分析し、それぞれどのようなシーンやお子さんに向いているのかを解説します。

価格
373 > 420
373(右)の方が価格が高めです、パット見でわかりますが373の方がニューバランスらしいディーテールで、色使いなどを見ても420は安い方とすぐにわかります。
373はアッパー生地の配置も大人用のものと近く、曲線的な裁縫箇所が多いことがわかります。
一方で、420は通常のジュニアシューズですね。

外観の違い
373
大人用のニューバランスをそのまま小さくしたシューズという感じです。両サイドのNは縁取り部分も色を変えており、ニューバランスらしいカラーリングです。373はプリントですが、あちこちに差し色が入っていて配色にはメリハリがあります。

420
見た目は普通のキッズシューズという印象を受けます。N部分は1色でシンプルな色使いです。373と比較すると手が込んでいない感じはしますが、ソールも2層構造で湾曲させておりジュニアシューズにしては、しっかり作り込まれていると言えるでしょう。

シューズ幅とアウトソール
一番の大きな違いは「幅」です。
外観上のデザインではなく、この足幅の違いです。
実際に履いた時のフィット感の違いで、どちらにするか選択するのが正解です。
通常の表示はB・E・2E・・・となりますが、ニューバランスのジュニアシューズはもっとシンプルな分類です。
373 → M(標準)
420 → W(ゆったり)
420はアッパーがゆったり、373はタイトな足幅です。
外観上も420は丸みを帯びています。


アウトソールは実際に測定してみました。
縦・横ともに同じサイズで比較すると、420の方がアウトソールが大きいことがわかります。
長さ | 373 | 420 |
19cm | 20.7cm | 21.2cm |
20cm | 21.3cm | 22.0cm |
足幅 | 373 | 420 |
19㎝ | 7.8cm | 8.3cm |
20㎝ | 8.1cm | 8.5cm |
ソールパターン
420は全面が同じパターンですが、373はニューバランス独自の配置となっています。
373は大人用のシューズと同じく、硬めのアウトソールのため耐久性は高そうですが、キッズ用と考えると、420の方が溝が浅く柔らかいので履き心地は良さそうです。
歩くだけなら、373でも問題ないでしょうが、外遊びする用途を前提とするなら全面フラットの420の方が万能でしょう。また、420は、斜めにスリットが入っており、前後左右に滑りにくいデザインでより安心です。
420:フラット、小さな溝を前面に配置

373:大人用シューズと同じ一目でニューバランスとわかるパターン。耐久性は高そうです。

インソールと内部
373の方が価格が高いこともあってか、373は土踏まず部分までカバーされています。土踏まずの部分は薄く削っているため、ひと手間かかっていることに気付きます。
420はただ、一枚ものを切り抜いただけ、といった感じですね。
373:土踏まず部分にも配するデザイン、土踏まずは厚みを変えています。

420 → フラット、切り抜いただけのインソール

インソール下の縫い合わせは373の方が良好です。420は貼り付けてあり価格を抑えていることがわかります。アッパー部分を、しっかり縫い付けてある373の方がシューズそのものが硬く感じると思います。

まとめ
373:デザイン重視のフォーマルモデル
価格はやや高めですが、大人用シューズと同じデザインを求める方には最適なモデルです。
サイドには「373」のロゴが配されており、洗練された印象を与えます。
420と使い分ける場合は、フォーマルなシーンや特別な場面での使用に向いています。一方で、元気に遊び回るお子さんにはやや不向きかもしれません。
420:快適性重視のジュニアモデル
ソールがしっかりしており、アッパーにもゆとりがあるため、履き心地は373より優れています。
配色はシンプルで、上位モデルと比べると若干控えめに見えるかもしれませんが、他メーカーのジュニアシューズと比較すれば十分スタイリッシュです。
また、ワイド設計の足幅により、活発に動き回る小さなお子さんでも快適に履けます。
日常の遊びやスポーツなど、アクティブなシーンには373より420がおすすめです。
最後に
373・420を選ぶ際は、デザインではなく実際に履いてみて選ぶことをお勧めします。
シューズ幅、履き心地の違いを確かめたうえで選択することがベストです。
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